EC2のコンバーティブルリザーブドインスタンス(RI) を変更してみた(R3→R5)
AWSチームのすずきです。
EC2のリザーブドインスタンス(RI)は、コンバーティブル(convertible)で購入する事で、異なるOS、インスタンスタイプへの変更が可能です。
今回、「R3」用のコンバーティブルRIを 「R5」に変更する機会がありましたので、紹介させていただきます。
概要
旧世代の「r3」は「r5」はRIの提供価格が異なります。
コンバーティブルRI価格
3年、Windows with SQL Server Standard (Amazon VPC)
- r3.4xlarge : $74564
- r5.4xlarge : $65584
コンバーティブルRIの交換、同額か、同額以上のRIに差額精算する事が求められます。
「r3.4xlarge」のコンバーティブルRIを交換する場合、 Linux 用の RI、インスタンスタイプの柔軟性が存在し、 「r5.large」 9台分への変更で8台分のRIを利用する事が可能ですが、 柔軟性の無い Windows 用のRIでは、交換先は「r5.4xlarge」 2台分となり高額な差額が発生します。
- 「r3.4xlarge」から「r5.4xlarge」 交換画面
差額を最小化するため、以下の順序で交換を実施しました。
- 「r3.4xlarge」用のコンバーティブルRIを「t3.nano」へ交換
- 「t3.nano」のRIを、「r5.4xlarge」との差額が最小となる容量に変更(分割)
- 分割した「t3.nano」のRIを「r5.4xlarge」へ交換
手順
- 交換対象のコンバーティブルRIを指定し「交換」を選択します。
- 交換先のインスタンスとして「t3.nano」、OSは「Linux」を指定します。
- 「r3.4xlarge」のコンバーティブルRI、約$11の差額で 「t3.nano」 953台分に交換します。
- 交換リクエストの受け取り画面
- 交換申込後、5分程度で「t3.nano」のコンバーティブルRIが確認可能、30分程度で状態「Active」となりました。
- 交換したRIの状態が「Active」となった後、「変更」を実施します。
- 「r5.4xlarge」との差額が最小となる、「t3.nano」 923台にRIを分割します。
- 変更リクエストの受け取り画面
- 変更リクエストの送信後 5分程度で 分割された「t3.nano」のRIが確認可能になります。
- 分割したRIの状態が「Active」となるまで待機し、「交換」を実施します。
- 「t3.nano」 923台分のコンバーティブルRI、約$9の差額で 「r5.4xlarge」 1台分に交換します。
- 「r5.4xlarge」 へのコンバーティブルRIの変更ができました。
まとめ
コンバーチブルRI、交換時の差額抑制が必要となった場合には、「t3」への交換、分割を実施した後、再交換をお試し下さい。
今回、一連の交換作業は2時間程度で完了しましたが、余裕をもった作業時間を確保する事をおすすめします。
2019年にリリースされたSavingsPlans (Compute)、コンバーチブルRIと同等の割引で、OS、インスタンスタイプ、リージョンを問わない柔軟な利用が可能です。
キャパシティ予約を必須としない場合、RIの更新を迎える際に SavingsPlans (Compute)への切替をご検討ください。
キャパシティの確保を必要する場合、1年契約のRIを毎年更新で利用される事をおすすめします。